にのみや整形外科/JR和歌山線「高田」駅西口すぐ。大和高田市の整形外科クリニック

モネ展

ご無沙汰しております。

奈良県大和高田市 JR和歌山線「高田」駅前すぐの整形外科クリニック
「にのみや整形外科」院長の二宮俊憲です。

もともと怠惰に流れやすい方なので、このコラムすっかりサボってしまいました。

さて、いつのまにか春たけなわとなり、初夏の気配もしております。
そのような中、京都市京セラ美術館にモネ展を観に行ってまいりました。今回はモネの睡蓮を描いた作品をテーマにした美術展です。

モネは印象派の代表的な画家であり、「光」を描こうとした人物です。細部を写実的に描くのではなく、目に映る一瞬の印象や雰囲気を大切にした彼の絵は、遠くから見ると全体の調和が際立ち、まさに「印象」という言葉がふさわしいものでした。

しかし晩年のモネは白内障を患い、視力に障害を抱えながらも創作を続けていました。その影響で色彩感覚にも変化が現れ、時には色が濁って見えたとも言われています。今回見た《睡蓮》にも、かなり曖昧な輪郭や幻想的な色使いが感じられ、視覚の変化がそのまま作品に反映されているようでした。

そのようなわけでほとんど原型を留めない睡蓮の絵も多く、それらは印象派とは真逆の抽象画を思わせるものでもありました。
それでも筆を止めなかったモネの姿勢には、自らの信じる方法で自然を表現することへの執念を感じます。
(実は有名なオランジェリー美術館は、モネの睡蓮の大作を展示する計画された美術館で、モネは美術館の完成を待って、そのためにも描き続けたという大人の事情もあるようですが)

率直に言ってモネといえば睡蓮というのはちょっと物足りなく思います。もっと幅広い作品に触れてみたいのですが、フランスはあまりにも遠いので、来年2月に東京で開催される大規模なモネ展を心待ちにしております。